仕事に押しつぶされないためには、判断力と集中力を磨け!

サービス残業にブラック企業。最近の日本は労働環境が大きく変化している最中です。「残業代」というもの自体がなくなり、サービス残業が「サービス」ではなく、「当たり前」になる時代も、そう遠くはありません(事実、国会レベルで討論が行なわれています)。

・激務の合間も談笑し、プライベートも楽しんだ、「孔明の後継者」

「三国志」でも、諸葛孔明などは激務に追われて過労死したのではないか?と言われています。敵の司馬懿が孔明から送られた使者にその仕事ぶりを聴いて、「ヤツはそう長くないぞ」と周囲に話したとも伝えられているくらい、漢王室の再興という仕事に没頭した人物です。

そうなると、孔明の後継者も同じように激務で過労死してしまったのかが気になりますよね?孔明の後継者に費褘(ひい)という人物がいますが、その仕事ぶりは孔明とは少し趣きが異なっています。

費褘の事務処理能力と判断力はずば抜けたものがあったとされ、部下がその仕事ぶりを真似てみたところ、あっという間に書類の山に埋もれてしまい、そのスピードと正確さに驚かされたというエピソードが残されています。その部下も決して無能な人物ではなかったため、いかに費褘が優れた人物であったかが想像できます。しかも、ティーブレイクには来客と語り合い、碁を打つこともしばしば。さらには賭け事に興じる時間的余裕も作っていたと伝わっています。

・与えられた職務のコツを掴み、判断力と集中力を磨け!

費褘のようなスーパーマンにはなれなくても、それに近づくことはできます。自分が与えられている仕事の内容を把握し、判断する力を磨くことで、一件一件の事案に対する処理速度は上がってきます。新入社員のときから判断力が変わらないというのは、成長していないのと同じということですから、経験を活かして判断する力を身につけることを意識して仕事に取り組んでみてはどうでしょうか。

さらに、仕事をするときには集中力をどれだけ持続することができるかでも成果に大きな違いが出てきます。人間の集中力は長くて30分とも90分とも言われています。適度に息抜きをして、集中力を取り戻すコツを掴むのも、費褘に近づくポイントでしょう。

因みに、費褘は西暦253年の正月、宴席で酔ったところを暗殺されて生涯を閉じています。その後、10年で蜀は魏に降伏をして滅亡します。費褘は内政・外交・軍事の各方面で重要な役割を担っていたため、その死が蜀の滅亡を早めたことは間違いありません。